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ディファレンシャルギヤ(DIFFERENTIAL GEAR)

車が旋回する時、回転半径は内輪よりも外輪の方が大きくなるため、転がる距離は外輪の方が長くなる。つまり外輪の方が内輪よりも多く回転している事になる。ディファレンシャルギヤは左右の駆動輪に動力を伝えるドライブシャフトの間にあり、回転差を埋め合わせる働きを持つギヤである。ディファレンシャルギヤが無いと両輪は常に同じ回転数で回る事になり、内輪は転がる距離に対して過大な回転数で回る事になるため路面から大きな抵抗を受け、車は非常に曲がりにくくなる。ディファレンシャルギヤはファイナルギヤと、4枚のベベルギヤ(円すい型の歯車)から構成される。トランスミッションで減速された回転はファイナルギヤでさらに減速され、ベベルギヤを介してドライブシャフトに伝えられる。4枚のベベルギヤはファイナルギヤと一体となっているディファレンシャルケース内で噛み合っている。ベベルギヤの2枚は左右ドライブシャフトの先端部にあり(サイドギヤ)、他の2枚(ピニオンギヤ)はディファレンシャルケースと一緒にそれ自体がドライブシャフトの回転軸を中心に公転する形で回転している。車の旋回時、駆動輪のどちらかが路面からの抵抗を受けると左右のサイドギヤに回転差を与え内輪と外輪の間にスムーズに回転差を生み出す。つまり、ディファレンシャルギヤとは旋回中駆動輪の抵抗の少ない方に駆動力を割り振る装置という見方が出来る。その性質上、駆動輪のどちらか一方が路面から浮いてしまうと抵抗ゼロとなり、駆動力は全て浮いている方のタイヤのみに流れて空転してしまいマシンが加速力を失うというデメリットを持つ。例えばコーナリング中のロールにより内輪が浮き上がってしまう状態等がそれにあたる。